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枳実 (きじつ) |
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ミカン科の常緑高木ダイダイCitrus aurantium などの未成熟果実。 気をめぐらせる働きが強く、健胃、通便、去痰、排膿作用などがあります。 一般に3〜9グラムを煎じて服用します。 胃もたれは“気”の停滞から 印刷会社で広報室長を務める57歳の男性は、正月休みの暴飲暴食ですっかり体調を崩してしまった。 もともとの夜の飲食の機会は多い。メタボリックシンドロームということが話題になっており、よくないことだとはわかっているのだが、なかなか食べる量や飲む量を制限するということができないでいる。 最近は、若いころのように健康的な空腹感がない。朝起きたときから胃がもたれる感じがある。むかつきや腹部の膨満感が常にある。それでも、夜になると会食に出かけて飲食を繰り返す毎日だ。 げっぷをしたりガスが出たりすると、一時的に楽になる。しかし、恥ずかしい話、それが臭い。腐敗臭のようで、周りに気づかれやしないか気になって仕方がない。 そんな体調のところに、正月の暴飲暴食が重なった。自業自得といえばそれまでだが、膨満感が強くなり、腹部に鈍い圧痛を感じるようになった。便はねっとりとした下痢状で、しかも排便してもすっきりしない。さらに、おいしいはずの料理の味もあまり感じなくなってしまった。食べ歩きが好きだったのに、食事が楽しくない。 このように食物が体内で停滞して引き起こされる体調不良の証で、一時的な軽度のものを“傷食”といい、慢性的でやや程度の重いものを“腸胃積滞”と呼んでいる。さらに、もともと胃腸が弱いうえに、食べ過ぎて慢性的な胃炎や消化不良、胃拡張となった場合は“脾虚挾食”と呼ばれる。冒頭の男性の場合は、常日頃の暴飲暴食がもとにあるので、腸胃積滞の証といえる。 これらの証には“消食導滞”という方法で改善に当たる。消化を促進しつつ“気”の流れをよくすることにより、食物の停滞を解除し、正常な消化吸収機能を回復させる。 枳実は消食導滞の働きが強い生薬の一つで、とくに気の流れの調整をする。ダイダイなどの未成熟果実を使う。よく効く生薬があるのは心強いが、だからといって安心せずに、飲食の不摂生を今日からやめることが一番の改善法である |
| エルネオス 2007年1月 |
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