薬石花房 幸福薬局
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失禁したのは半年ほどまえだった。まだ五十三歳である。ショックだった。

そのとき料理屋の座敷で仲間と酒を飲んでいた。となりの席の同僚がトイレから帰ってきたので、入れ違いに席を立った。トイレに入り、排尿の用意をした。ところがなかなか尿が出てこない。尿意はあるのに、なにかふさがれているような感じで、なにも出てこない。痛みなどはないが、こもったような不快な感じがした。それでも尿意があったのでじっと立っていた。しばらくすると、申しわけ程度に尿がちょろちょろと出た。ぽたぽたと出た。排尿したいはずの量より少ない量だった。不快感をそのままにしてズボンに収め、ベルトを締めた。手を洗うために便器の前を離れ、水道のほうへ数歩、歩いた。

そのときだった。無意識に尿が流れた。尿がももの内側をつたって落ちるのを感じて、気がついた。あわててトイレ内の個室に入った。ズボンをおろすと、下着もぬれていた。量は少なかったが、失禁したようだった。備え付けのトイレットペーパーでももの内側と湿った下着をふいて、ふたたびズボンをきちっとはいて席に戻った。だれにも気づかれはしなかったが、ショックだった。

尿の切れが悪くなったと思いだしたのは、四十五歳のころだった。毎日、徹夜の連続だった。心もからだも疲弊してた。ストレスを全身に感じていた。ちょうどそのころだった。尿のいきおいが弱くなってきていた。寒い夜や深酒をした日などは、トイレに行っても出始めるまでに時間がかかるようになった。下腹部が重いような不快な感じのすることが何度かあったので、泌尿器科へ行ってみた。

医者に事情を話すと、ベッドに横になるように言われた。前立腺を調べてみる、という。ズボンと下着をおろすように言われた。触診は、あっという間に終わった。とくに異常はないとのことだった。前立腺の肥大も心配ないと言われた。

その後、とくに急激な変化はなかったが、五十歳のころにはかなり頻尿ぎみになっていた。夜、寝ている間に三回くらいはトイレに行きたくて目が覚めた。しかしトイレに行っても尿はなかなか出始めず、出てもちょろちょろとしか出なかった。昼間の尿の回数も増えていたが、尿量は少なかった。排尿が終わっても残尿感があった。

ふたたび泌尿器科へ行ってみた。今度は前立腺が肥大していると言われた。しかし治療の必要はないでしょう、その年だとそんなものですよ、といわれた。失禁したのは、その二年後のことであった。

……

漢方の視点からみると、前立腺肥大症をわずらう人の中には、湿熱の体質の人が多い。湿熱とは、湿邪や痰飲が体内で停滞して熱をともなうようになった病邪で、炎症やかたまりを作りやすい。この湿熱が体内を下降し、膀胱付近に停滞して前立腺を肥大させる。尿の出が悪く、ときに痛みをともなうこともある。この体質の場合は漢方薬で熱邪を冷まし、湿邪や痰飲を体内から排除していく。

冒頭の男性の場合は、仕事での過労や生活の不摂生、さらに日常的にのしかかるストレスが体質を悪化させたようである。それらの要因が腎機能を弱め、気の流れを悪くし、その結果、前立腺肥大症の悪化を早めたようである。彼の場合は、山茱萸や熟地黄、陳皮、香附子などの生薬を用いて、働きの衰えた腎機能を高め、さらにストレスにより滞った気の流れを伸びやかにすることにより、症状を改善していった。服用をはじめて一年になるが、夜間トイレにおきるのは一回程度にまで減った。おかげでぐっすり眠れ、昼間も活力がみなぎってきたと実感できている。あれ以来、失禁することもない。顔色がよく元気そうだと友だちからも言われるようになり、うれしい。……

(拙著『男のための漢方』(文春新書)より抜粋・一部改訂)

 
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