-病気・症状別の解説-
(からだ全体)

がん

「漢方でがんは治るんですか」という問い合わせを受けることがよくあります。がんがいかに現代医学でも治療が困難な病気かがうかがえます。  漢方では、がん患者に対しても、他の病気の場合と同じように詳しい問診などをして患者の体質や残された体力、そして病気の状態や進行状況を探ります。そしてそれらの情報に基づいて処方を判断していきます。

生薬は、白花蛇舌草、莪朮、半枝蓮、竜葵、霊芝など、がんそのものの力を弱める作用のあるものと、黄耆、人参、熟地黄、当帰など、気や血を補って患者の免疫力を高めるものを同時に用います。患者の免疫力を高めながら、がん細胞の勢力を抑えていきます。

漢方は常に患者の生命力を重視した治療をしますので、がんはなくなったが患者は弱りきってしまった、ということはありません。病巣の切除イコールがんの完治ではないと思います。漢方の場合、目的は病気を治すことではなく、病人を治すことです。

実際にがん患者に漢方を用いることは多く、私のところでもがん患者は患者数の上位五位以内に入ります。中には放射線治療や抗がん剤治療との併用も多く、患者を弱らせない漢方効果はかなりあるようです。手術後の体力回復にも有効です。余命三ヶ月といわれた患者が二年間生きた例、がん治療で生気を失っていた患者の顔色や食欲が回復し、生きようという意欲の高まりに役立った例など、多々あります。

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