-病気・症状別の解説-
(皮膚・肌の関係)

汗の悩み

手のひらに汗をかくのが悩みの31歳の男性がいました。手のひらは、大体いつもぬれており、つかんだ書類の指のあとがふやけたりします。緊張するとさらにひどくなります。とくに手のひらが熱いわけではなく、どちらかというと冷たい汗です。手のひら以外に、わきの下や足のうらにもよく汗をかき、とても気になります。

運動や入浴、高温多湿の環境下における発汗は正常ですが、それ以外に汗の分泌が異常に亢進した状を多汗症といいます。全身的な多汗は、肥満や糖尿病、発熱性疾患、甲状腺機能亢進、交感神経の緊張、閉経時などにみられます。また精神的な緊張や感動により、手のひらや足のうら、顔面、腋窩、陰部などに局所的に発汗する場合もあります。多汗症とはいわないまでも、ちょっとした体調の不調や精神的なストレスなどにより汗をたくさんかくこともよくあります。いくら汗は必要なもので発汗は正常な生理現象だといわれても、必要以上にだらだらと流れる汗は不快なもので、実際に汗の悩みで漢方薬を服用する人は四季を通じて多いというのが現状です。

漢方では、漢方薬を服用することにより内臓の機能や心身のバランス、またホルモンのバランスや自律神経の状態を調整し正常化させ、多汗症の治療に当たります。漢方薬の働きにより過剰に出る汗の量が少なくなり、汗のにおいも減ります。からだの内側から肌の状態を自然に整えていくことになります。先の男性の場合も、黄耆、牡蛎、五味子、白芍などの生薬を用いて不快な汗の治療ができました。

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