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免疫力アップで歯周病を退治 |
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■■なかなか根治しない歯周病■■
朝、口の中が粘つく、冷水がしみる、口臭が気になる、歯を磨くと歯ぐきから血が出る、そんな症状が気になるようになったのは、もう何年も前のことである。たいしたことないだろうと放置しておいたが、そのうち、かみ合わせると上の歯と下の歯がぴたりと合わない感じがするようになり、疲れると歯ぐきがはれ、歯が浮くように感じることも増えた。
歯医者に行くと、歯周病だと言われた。典型的な症状だそうだ。すぐにレントゲンを撮られ、まちがいなく歯周病だ、と太鼓判を押された。歯医者に通う日々が始まった。
歯周病がなかなか治らないので何年も通っているうちに、歯医者の令子先生とは友だちみたいな間柄になった。そんな令子先生から、ある日、漢方を薦められた。
「真由美さん、漢方薬を試してみる?」
「歯周病に漢方薬、ですか?」
「じつは妹の智子が漢方を飲んで、長年悩まされていた慢性疲労や肩こりを根本から改善したの。それでわたしも漢方に興味がわいてきて、一度その漢方の先生に会ったときに話をうかがってみたの。そしたら漢方薬には免疫力を高める働きがあるって話になって、それでわたし、ぴんときたのよ、漢方は歯周病にも効くんじゃないかって。それで先生にそんな話をしたら、実際に歯周病の人も漢方を飲んでるってことで、それ以来、わたしのところで歯周病がなかなか根治しない人には漢方薬を薦めているの」
「で、実際にどうなんですか」
「やっぱり効果があるのよ。歯磨きをきっちりしていても、なかなか消えなかった歯周病が、漢方薬を飲むことによって小さくなり、とうとう根治することも多いのよ」
わたしも漢方薬を飲むことにした。令子先生に漢方薬局を教えていただいた。
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■■歯周病の根本には免疫力の低下が■■
ちょうどそのころ、令子先生が歯周病についてお話をされる機会があったので、わたしも公民館に出かけて、話を聞いてきた。令子先生は、小会議室で白板とスライドを使って、歯周病の話をしてくださった。
「歯周病というのは、歯ぐきがはれて炎症を起こし、歯を支えている骨が溶けていく病気です。一昔前は歯槽膿漏ともよばれていました。現在、大人の約8割、子どもでも約5割が歯周病です。自覚症状が少ないまま進行しますが、ほうっておくと歯が抜け落ちます」
自覚症状が少ないので治療や予防をなかなか始めないわけね。
「歯周病と関係が深いものにプラークがあります。歯垢ともいいます。プラークは、口の中に残った食べかすに、口腔内の細菌が住み着いて増殖し、糊状になったものです。顕微鏡で見ると、1mgのプラークの中に数百種類の細菌が合計で数億個いるのがわかります」
えっ、気持ちわるい。口の中がむずむずしてきて、歯磨きがしたくなった。
「そのプラークの中に歯周病菌がいます。それが歯周ポケットつまり歯と歯ぐきのすき間にたまり、歯肉と歯槽骨に炎症を起こします。膿も出ます。そして歯肉と骨が徐々に侵され、歯が抜け落ちることになります」
歯周病はじわじわと進み、取り返しのつかないことになることは、わかっているつもり。でもほんと、最初はあまり自覚症状がないのよね。
「じつは歯周病菌は、だれの口の中にもいます。ところが口の中が不潔だと、菌がどんどん繁殖し、悪さをすることになります。この細菌の繁殖が歯周病の原因のひとつです」
なるほど。
「歯周病になる原因には、もうひとつあります。それは、みなさんの免疫力の低下です。たとえば歯磨きをあまり丁寧にしなくても歯周病にならない人もいれば、一所懸命ブラッシングをしていても歯周病になる人もいます。そこには免疫力が関係しているのです」
わたしの場合は、そんなに丁寧とはいえないかもしれないけど、人並み以上には歯磨きをして、何年も歯医者に通っているのに歯周病が治らない、つまり免疫力が落ちているケースだわね。
「そういう場合はブラッシングだけでは無理でして、免疫力を高める努力が必要です。免疫力を高めるには、まず夜更かしや昼夜逆転のような生活はやめて、十分な睡眠をとり、生活にリズムをつけること、旬の野菜や豆類、緑黄色野菜、それに玄米など未精製の穀類を積極的に食べること、適度な運動を心がけること、などをしていくといいでしょう。もうひとつ、わたしが薦めているのは漢方薬です。漢方薬には免疫力を高める働きがあり、歯周病の根治にも有効です。実際にわたしのクリニックでも、そういう患者さんには漢方薬を薦めており、実績を上げています。興味がある方はご相談ください」
令子先生、ずいぶん漢方が気に入っておられるみたいね。手応えがあるのでしょうね。
「免疫力の向上とともに、日常生活での歯周病予防の基本は、やはりブラッシングです。丁寧に歯を磨いて口の中を清潔に保ち、細菌が口のなかに安住して悪さをしないようにしてください」
面倒がらずに毎食後に歯を磨かなくてはね。
「とくにチョコレートやスナック菓子など甘いものを食べたあとは、しっかり歯を磨くようにしてください」
あ、なんだかわたしの弱点をぐさりと突かれた感じ。おやつのあとなど、いちいち歯を磨いていないから。でもそれが歯周病悪化の原因になっているということね。
壇上の令子先生を見ると、にやっと笑ってわたしのほうを見ていた。
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■■漢方薬で免疫力アップ■■
漢方薬局には、その数日後に行った。初回は30分ほど時間をかけて、わたしの体調や生活習慣などについて、丁寧にカウンセリングをしてくださった。そしてわたしは免疫力を補う漢方薬を飲むことになった(漢方道の必殺技@)。わたしの場合は食生活の乱れなどから体内の気血が不足しており、その結果、免疫力が低下しているのだそうだ。
薬の服用以外に、生活上の注意点についても教えてくださった。しかしそれは、十分な睡眠、生活のリズム、旬の野菜、豆類、未精製の穀類、根菜など、令子先生がおっしゃったこととほぼ同じだった。チョコレートやスナック菓子、コンビニのデザートやファストフードを控えることも大事とのことだった。
「令子先生のおっしゃることと同じですね」
漢方の先生は、にこやかにうなずかれた。
「ええ、わたしが令子先生にお教えしたのですから」
漢方薬を飲み始めて3ヵ月目に歯のレントゲン撮影をした。その結果、歯周病の病巣が小さくなっていた。令子先生もわたしも嬉しくて、一緒にレントゲンの映像を見ながら少し興奮気味に喜びあった。
6ヵ月後のレントゲン撮影では病巣はさらに小さくなっていて、ほとんどなくなりそうだった。よし、これで歯周病とももうすぐ、おさらばできる。令子先生とわたしは、軽くガッツポーズをした。
そして9ヵ月後、病巣は完全になくなった。苦い漢方薬を飲み続けた甲斐があった。
「令子先生、漢方薬を薦めてくださって、ありがとうございました」
「よかったわね、真由美さん。漢方の先生にもお礼を言った?」
「はい、もちろん。これで漢方薬も、もう飲まなくてもいいそうです」
「それはよかったわ。真由美さんの免疫力がアップした、ということね」
「そのようです。漢方の先生に、漢方薬のおけがで歯周病が根治できました、と言ったら、歯周病が改善したのは、漢方薬のおかげじゃなくて、わたしの免疫力が向上したおかげだって言われました。漢方薬は、そのお手伝いをしただけだって」
令子先生は、にこにことうなずきながら聞いておられた。
「素敵ね、そういう考え方」
「わたしもそう思いました。これからは、歯だけでなく、自分のからだをもっと大切にしていきたいと思います」
スナック菓子、コンビニのデザート、ファストフード。わたしの好きだったものが脳裏に浮かんだが、いまはぜんぜん食べたく感じない。ああいうのって歯によくないだけでなく、からだ全体にもいい影響はないってことがよくわかった。自分の体質が、丈夫な方向に進化しているという実感がした。
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★ 漢方道・四つの必殺技 ★
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- 「補う」
足りない元気や潤いは、漢方薬で補いましょう。
- 「捨てる」
体にたまった余分なものは、漢方薬で捨てましょう。
- 「サラサラ流す」
漢方の力で血液や気をサラサラ流し、キレイな体内を維持しましょう。
- 「バランスを整える」
内臓機能のバランス・心身のバランス・ホルモンのバランス・・・漢方の得意技はバランスの調整にあり。
● 今月の美肌薬膳はこれだ! ●
『鮭としめじの黒酢炒め』
材料(2〜3人分):
生鮭 150g (一口大の削ぎ切りにする)
しめじ 1パック(一口大に分ける)
砂糖 大匙1/2
醤油 大匙1
黒酢 大匙1 (砂糖・醤油・黒酢は合わせておく)
小麦粉・片栗粉・塩・ごま油 適宜
作り方:
@ 生鮭に軽く塩をまぶし、小麦粉をまんべんなくはたきつける。
A フライパンに、ごま油大匙1〜2杯を熱し、@の鮭を入れて上下返しながらこんがりと焼いて火を通す。焼けたら一旦皿に取り出す。
B Aのフライパンでしめじをこんがりと炒め、鮭を戻して炒めながらあわせておいた砂糖・醤油・黒酢を入れ、水で溶いた片栗粉でとろみをつける。
● 鮭と黒酢で冷え症と倦怠感を改善しよう!
(2007年12月号)
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