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肥満は万病のもとです。現代医学でも、生活習慣病への危険因子とされているもののひとつです。

体重の増加は、当然、食べすぎと関係しています。量的には食べすぎていない場合もあり、個人差がありますが、からだが必要としている量以上のものを摂取していると太ります。

運動は必要です。ただし運動さえしていれば安心というものでもありません。たとえば単純にカロリーだけで比較すると、次のようになります。

運動で消費するエネルギーは、
 ・30分間なわとびをすると、250カロリー
 ・30分間走ると、250〜400カロリー

一方、食事で摂取するエネルギーは、
 ・ラーメン1杯で、550カロリー
 ・とんカツ定食1人前で、850カロリー

ラーメン1杯食べたら、なわとびを1時間以上しないと、摂取したカロリーは消費できません。とんカツ定食を1人前食べたら、かなりの速さでジョギングを1時間以上する必要があります。さてそのような生活を続けることが可能でしょうか。

カロリーは、食事では簡単に摂取できてしまうのに対し、それを運動で消費するとなると、たいへんな量をこなさないといけないのです。

食べすぎて太ると、少しずつ体質が悪化します。肌もきたなくなり、肌荒れやくすみ、脂性肌、にきび、髪の毛の質の悪化などの症状が現れてきます。精神的にも、集中力の低下、情緒不安定、いらいらなどが生じます。女性だと生理不順や生理痛の原因ともなります。

「短期間少食法」とは、筆者の薬局で指導している食生活改善法、ダイエット法です。一般にはむずかしい食生活の改善を、短期間で弾みをつけて継続実行させようとする方法です。短期間、具体的には二週間、と期限をつけて食事量を減らします。二週間だけ、と先が見えているので、最後まで実行できる人も多く、またダイエット効果も高い方法です。

「短期間少食法」を開発するにいたったきっかけは、筆者自身の体験にあります。かつて製薬会社に勤務していた二十代のころ、毎晩のように外で飲み食いをしていました。アルコールと一緒に、カロリーが高いものを、まさに暴飲暴食していたといえます。

それが、ある年の健康診断で、高尿酸血症と診断されました。ほうっておけば痛風になります。恐ろしく痛い病気として知られています。そこで、なんとか痛風になるのだけは避けたい、とおもい、それから1年間、アルコールと肉類を口にするのをやめました。

その後、驚くほどの変化がからだに起こりました。1週間もたたないうちに、朝の目覚めがすっきりするようになりました。2週間後には、便もすっきり出るようになり、鼻炎ぎみだったのが、いつの間にか改善されていました。毎日が壮快になりました。

そのような経験を重ねてから、体調をくずしたときには、しばらくの間、食事を減らして野菜ばかりを食べることにしました。すると毎回、2週間もすればすっかり体調がよくなるのがわかりました。

それ以来、この少食法を人に勧めるようになり、多くの人が体調を改善していきました。ダイエットにも効果があることがわかりました。こうして「短期間少食法」ができあがったのです。

「短期間少食法」には、からだの中にたまった余分なものや老廃物を排泄し、体内でのエネルギーや血液の流れをスムーズにする働きがあります。ダイエットはもちろん、私のかかった抗尿酸血症や痛風をはじめ、糖尿病、高血圧、高脂血症、動脈硬化、狭心症、肝機能障害などの生活習慣病や、慢性鼻炎や気管支喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患にも効果が期待できます。女性だと、生理痛、生理不順、不正出血、更年期障害、子宮筋腫、子宮内膜症、乳腺症、それに美容関係ですと、脂性肌、ふけ、赤ら顔、肌荒れ、くすみ、にきび、目のくま、むくみなどにもいいでしょう。

「短期間少食法」のメリットは、以下のような点です。
・二週間だけ、と期限つきなので続けられる
・二週間のあいだにからだの機能が回復する
・もとの食生活に逆戻りしにくい
・リバウンドが少ない

また、効果としては、以下のようなことがあげられます。
・「ため込みやすい体質」の改善、つまり漢方の必殺技A「捨てる」
・「流れがわるい体質」の改善、つまり漢方の必殺技B「サラサラ流す」
・老化防止

「短期間少食法」期間中は、以下のような生活をします。

1)朝食は和食にする
朝食はしっかりといただきます。二週間だけ、と割り切って、江戸時代に舞い戻ったような気分で、昔の人が食べていた質素な純和食を楽しむくらいの気持ちですごしてみるといいでしょう。

2)昼食と夕食は軽くすませる
昼は、極力、軽めにします。完全にぬく人もいます。無理なら、野菜ジュース200ml、あるいは、せいぜい軽くそばかうどん1杯程度にします。水分は、ふつうにとってかまいません。ただし水かお茶です。清涼飲料やスポーツドリンクなど糖分がたっぷり入ったものは飲まないようにします。

夜も、和食にし、軽めに食べます。お酒は、我慢しましょう。

3)よくかんで食べる
最低20回、できれば30回かんでから、飲み込むようにします。食事がゆっくりになりますので、少量の食事量で満腹感が得られます。

4)食事をとる時刻を定める
食事は毎日ほぼ同じころにとるようにして、心身を落ち着いた状態に保つようにします。

5)間食をとらない
とくに寝る前2時間は気をつけてください。お茶と水は飲んでもかまいません。

6)食生活の記録をつける
これが大事です。励みになりますし、反省もしやすくなります。体重も毎日量って記録しておくといいでしょう。

なにもしないで「やせたい、やせたい」と言っていても、やせません。かといって、簡単に短期間でやせようと思って、はやりのお手軽なダイエットをしても、一時的には体重が減りますが、そのあと必ずリバウンドが来ます。無理な食事制限を続けていては、体調をくずすこともあります。女性だと生理不順や無月経など、将来を考えると深刻といってもいい悪影響が残ることもあります。

「短期間少食法」は、最初の数日間、ひもじい思いをします。見る見るうちに体重が減っていくわけでもありません。それでもなんとか二週間つづけなければならないので、地道な努力が必要です。しかし努力は人を裏切りません。そのあとに体調のいい自分に出会えます。結果はすべて自分の努力しだいです。

達成できたとき、それまで努力と感じてきたプロセスは、すでに苦しい努力ではなく、心地よい思い出となっているでしょう。なぜならば、「短期少食法」は、最初はつらい気がしても、結局はからだが喜ぶことをしているからです。

文字数の関係もあり詳しくはお話できませんでしたが、幸福薬局の「短期間少食法」については、拙著『漢方美人レシピ』(光文社知恵の森文庫)にてたいへん詳しく具体的に解説してあります。食事や体重の記録をつけるための表「自己管理表」についても表示しました。具体的な食事の内容や、「短期間少食法」終了後の食生活についても、わかりやすく説明してあります。ぜひ参考にしてください。

自分にあった漢方薬に出会うには?

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★ 漢方道・四つの必殺技 ★

  1. 「補う」
    足りない元気や潤いは、漢方薬で補いましょう。
  2. 「捨てる」
    体にたまった余分なものは、漢方薬で捨てましょう。
  3. 「サラサラ流す」
    漢方の力で血液や気をサラサラ流し、キレイな体内を維持しましょう。
  4. 「バランスを整える」
    内臓機能のバランス・心身のバランス・ホルモンのバランス・・・漢方の得意技はバランスの調整にあり。


● 今月の美肌薬膳はこれだ! ●

『里芋と大根入りお粥 』

材料(2人分):
サトイモ 大3個(皮をむき、一口大に切って洗って水を切る)
ダイコン 100g(一口大に切る)
米  1/2カップ(洗って水を切る)
塩 小さじ1/2
ネギ 1/2本 (小口切り)
辛口のめんつゆ 150cc(又は、出し汁130ccと醤油20cc)
片栗粉 少々
ゴマ油 適宜

作り方:
@ サトイモとダイコンと米、塩を鍋に入れ、水3.5カップを加えて火にかける。
A 沸騰したら弱火にし、蓋を少しずらしてかぶせ、30〜40分ほど炊く。
B ゴマ油をフライパンなどに熱し、ネギをキツネ色に揚げて油を切っておく。
C めんつゆを小鍋で熱し、沸騰直前に水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、あんを作る。好みで、Bでネギを揚げたゴマ油を少々混ぜて風味をつける。
D 器にAのおかゆを盛り、Cのあんを適量かけて、Bの揚げネギを散らす。(ネギを揚げるのが面倒な場合は、小口切りをそのまま散らしてもよい。)

●滋味のある食材の持ち味を、消化のよいレシピでゲット!

(2005年6月号)


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