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西洋医学・中医学・漢方をはじめ、インド・チベット・南米の医学など、世界にはさまざまな医学が存在します。それぞれ考え方や治療の方法は異なりますが、目的はひとつ、私たち生きている人間の病気を治し、病気の発生を予防し、そして健康を維持することです。
西洋医学は18世紀頃から欧州を中心に急速に発達した医学です。日本政府も明治時代以降、西洋医学を採用しています。中医学は中国の医学で、古くは紀元前3世紀頃から体系化され、現在に至っています。漢方は厳密には日本の伝統医学で、もともとは中国の医学を輸入し、我が国で独自の発展をしてきた医学です。漢方は明治政府の方針により、19世紀後半に日本における医学の主流の座を西洋医学に譲りました。
中医学と漢方は処方や原料生薬などの点でお互いよく似た医学ですが、その概念や弁証の方法などの点では大きく異なります。この両者の違いについては、別の機会にお話しします。今回お話しするのは、中医学についてです。なお中医学の処方は中医処方といいますが、今回は皆さんになじみのある漢方薬という言葉を用います。
これからお話しする内容は、以下のとおり、中医学の特徴を、漢方薬(中医処方)と西洋薬との比較などを通して勉強していくものです。
■漢方薬と西洋薬の考え方の違い
1)人のからだをどうとらえるか
2)生死についてどう考えるか
■漢方薬と西洋薬の効き方の違い
1)薬で何を治すのか
2)いかにして処方を決めるのか
■漢方薬の効き始めの兆し
■効果的な漢方薬の服用方法
■これからの時代に求められる中医学の役割
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